コメント

愛という言葉が出るたびに愛とは何なのか複雑になっていくように見えました。
そして登場人物達の全て違った種類の笑顔が印象的です。
人の心を土足で踏み散らかすことや寄り添ってくれた人の気持ちを無下にすることは両者恋愛の邪悪な部分だなと感じました。
失敗しながら成長して幸せになってほしいです。

芋生悠(俳優)

地方都市に住む3人の男女のよくありそうな恋愛模様なのに、どうしてこんなに画面に引きつけられるのだろう。抑えきれない思いと醒めていく思い。葉名恒星監督はひたすら恋愛という理不尽な感情を凝視する。行き着くところは、恋愛ってどこか狂っていないとできない、という真実。それらしい恋愛映画が流行っているけれど、こんなにピュアな恋愛映画は久しぶりに見た。

古賀重樹(日本経済新聞編集委員)

どこかにあるかもしれない「愛」を探してもがく人々の姿は美しい。
ラストシーンでも、満身創痍の慎一がマシュマロを焼き、凛に手渡そうとしている。彼らはマシュマロのような愛に触れることができただろうか

佐々木ののか(文筆家)

『愛うつつ』に続き、「愛」を凝視し、映画作品として昇華させた葉名恒星監督。「愛」に憧れ、戸惑い、迷い、囚われ、悩み、苦しみ、失望してしまうこともある者たち。人々が「愛」へと向かうその背を、そっと押す──本作にはそんな優しい力を感じる。

折田侑駿(文筆家)

尊敬の意を込め…なんと言っても、細川岳!彼の儚さに映画ファンはまたしても唸らされるんじゃないかな。彼、彼女らと共に何度も何度も思い悩んだあの厄介な"愛"って概念にもう一度向き合ってみた。んー、ムズイ!

田中俊介(俳優)

せせら笑いされてたまるものか。この人でなければいけないことなんて本当は無いのかもしれないけれど僕達は。葉名監督が手探りにジワジワと炙り続ける溶解炉。愛したい人と居る理由を求め続けて、今日もここにいる。

根矢涼香(俳優)

金沢のなんとも言えない曇り空の中、撮影されたこの映画には、 生きることに悶える若者たち、そして愛に悶える葉名監督の苦悩が焼き付いていた。時折見せる優しい朝日が葉名監督の眼差しそのものだった。

森義仁(映画監督)

「愛ってなんだよ」 セリフで書くことに思わず躊躇してしまいそうなこの言葉を、この映画はなんの躊躇もなく突き付けてくる。登場人物たちみんな、全身全霊の一生懸命さで愛を探している。 今どきこんな愛に溢れた映画、珍しい。 やっぱ愛だな。

足立紳(脚本家/映画監督)